AirPods Pro:ファーストインプレッション

こんにちは。ミライハウスのke1plusです。

発売以降長らく「入荷一ヶ月待ち」の品薄状態が続いていたAirPods Proですが、ここ最近で供給が安定した(需要が落ち着いた?)のかApple Storeで即納状態となっていた為、遅ればせながら購入してみました。

という事で、本日はAirPods Proの紹介とファーストインプレッションをお届けしたいと思います。

包装

適度な重厚感があり工作精度の高い外箱、正面には純白の背景とアイコニックな製品イメージ写真。

あらゆるApple製品の共通仕様として散々見慣れた構図ではありますが、その薄い透明フィルムを早く剥がし、直ぐにでも中身を取り出したい!という欲求をかき立てるのは毎回同じ。

開封前からドキドキさせてくれる、最高にテンションが上がるパッケージです。

世の中には「外箱は製品が購入者の手に渡るまでの保護ケース」でしかない商品も多々ある中で、外箱そのもののデザイン性が極めて高い事、また常用しないオプションパーツ等を機能的且つ美しく収納出来るという実用性から、製品を手放すその日が来るまで大切に保管しよう、という気持ちが湧いてくるのもApple製品の特徴(おかげで僕の部屋には大量の「白い箱」が鎮座していますが・・・)。

外箱もプロダクトデザインの一部、というAppleの美学がビシバシと伝わってきますね。

外観

「耳からうどん」と揶揄された無印AirPods(個人的には嫌いではありませんけどね)からデザインを一新し、より一般的なイヤフォンの造形に近づいた印象です。

具体的には、ステムー本体から伸びる円筒形の部分ーを含めた長さは「AirPods(第二世代)」の40.5mmから「AirPods Pro」では30.9mmと、一気に10mm近くも短くなりました。

個人の耳の形にもよりますが、コレだとおおよその場合で「耳からはみ出ない」装着感となるので、もう「耳から何かが垂れ下がっている」様には見えません。

また「AirPods」ではハウジングをそのまま耳穴に収める構造だった所、「AirPods Pro」ではハウジングにイヤーピースを装着する構造へ変更となりました。

コレは外見上の変化だけではなく、開放型から密閉型へと、その性質が全く異なるものへ変わった事を示しています。

尚、本体色のラインナップは白一色のみ。コレは初代iPod時代の同梱有線イヤフォン(近年では「EarPods」という独立製品へ派生していますね)から一貫している事で、「白いコードのイヤフォンを着けていたらAppleユーザ」と言われるほど、「Appleのイヤフォン=白」は浸透しています。

当時あった(今でも無くなってはいない)「イヤフォン・ヘッドフォンは基本的に黒」というパブリック・イメージを逆手に取った、見事なイメージ戦略だと思います。

カラフルなイヤフォンで自己主張したい人には少し残念な部分かもしれませんが、Apple傘下のBeats製品では多彩なカラーリングが展開されていますので、興味があればそちらもチェックしてみてください。

近年のBeats製品はAppleファミリーとしてW1/H1チップが搭載されている為、各種Apple製品との連携の良さも担保されていますよ。

機能

完全ワイヤレス、チャージングケース。それは歴代のAirPodsで既に実現していた事ですので目新しくありません。

Apple純正アクセサリである事による他Apple製品(特にApple Watch)との抜群の連携性、取り回しの容易さは特筆すべき長所ではありますが、それもまた「Pro」だけの特権ではないですし、先述の通りBeats製品でも体験出来る事です。では、今回何が変わったのか?というと、それが「アクティブノイズキャンセリングの搭載」です。

アクティブノイズキャンセリングとは、イヤフォンに搭載されたマイクで外部の環境音を集音し、逆位相派を発生させる事で「雑音のみ」を打ち消して聞こえなくする・・・というデジタル技術です。

AirPods Proには本体の外側と内側に一つずつ集音マイクが実装されており、外部だけでなく「内部に侵入してしまった雑音」にも対応してくれるとのこと。

また「毎秒200回、リアルタイムにキャンセリング強度を調整」「本体に通気性を確保する事で内圧による音の篭りや不快感(いわゆる聞き疲れ)を低減」「ノズル操作、若しくは接続先機器の操作でアクティブノイズキャンセリングのオンオフ、また外音取り込みモードを切り替え可能」など、独自の工夫やチューニングが施されています。

「AirPods」から一転してイヤーピースを採用し密閉型構造へ転じたのは、アクティブノイズキャンセリング搭載による必然であると言えます。


アクティブノイズキャンセリングという技術自体は特段新しいものではなく、例えばBOSEの人気ヘッドフォンであるQuiet Comfortなど定番の有名機も存在していますが、小型の完全ワイヤレスイヤホンでそれを実装し、且つ他技術との併用でその完成度を高めているのが本機の特徴となるでしょう。

余談ですが、ノイズキャンセリングには形状記憶性の高い低反発ウレタンをイヤーピースに用い、耳穴の隙間を完全に塞ぐ事で遮音性を極限まで高める「パッシブノイズキャンセリング」という方式もあり、こちらはSHUREの製品群が特に有名です。

音質

全体的な印象としてまず感じたのは、「解像度が高く、非常にクリアな音が鳴っているな」という事。

高音・低音強めのいわゆるドンシャリ感も、中域が強調されるかまぼこ感も特に無く、比較的フラット傾向な音質だと思います。

音の粒立ちが良く、ドラムやエレキベースのアタック感も申し分なく感じられる為、多くのユーザが「聴いて楽しい音」と感じられるのではないでしょうか。

但し音場は決して広いとは言えず、期待していたよりもかなりこじんまりした印象なのが残念です。

この辺りはイヤーピースのフィッティング等で何とかなるかもしれないで、今後確認して行きたいと思います。

そして注目のアクティブノイズキャンセリングですが、効きはかなり良く、オンにすると明確に環境音が低減し非常に快適。

曲が流れている間は全く気にならない程度には雑音が抑え込まれます。尚中音域についてはあまりマスクされず、人の話し声や車内アナウンス等は割とそのまま耳に入ってきますが、コレは安全面や利便性を考慮した意図的な仕様のようですね。

価格

税抜27800円、税込で30580円という価格を安いと思うか、高いと思うか、はたまた妥当と思うかは使用目的や評価基準、また個人の価値観により様々かと思いますが、プロダクトとしての完成度とデザインの良さ、斬新という程ではないが気の利いたチューニングとテクノロジー、Apple製品という大手ブランドの安心感・・・等の加点要素を加味すると、AirPods Proは十分「買い」と言えるのでは無いでしょうか。

僕が現在までに使用してきたイヤフォンやヘッドフォン達(Beats Pro、Bowers & Wilkins P7、Shure SE535、Beats Studio v2、Beats Studio3 Wireless、BOSE SoundSport Free wireless headphones等)と諸々の観点で比較すると、個人的には妥当な価格設定かなと感じています。

おまけ

独断と偏見による「AirPods Proオススメ度(無責任)診断」を纏めてみました!

音楽鑑賞の為、音質の良いイヤホンが欲しい?同じ価格帯かそれ以下に競合製品が無数にありますよ。ヘッドフォンも候補に入れてみて下さい。・・・オススメ度:25

使用しているスマホがAndroid?時間を無駄にせず、今すぐ別の製品をチェックした方が良いでしょう。・・・オススメ度:0

iPhoneに接続し、音楽にも通話にも使いたい?検討に値しますが、選択肢が他にないという程ではありません。・・・オススメ度:60

iPhoneに加え、Apple Watchを常用している?そう、選ばれしあなたこそ「AirPods Pro」を買うべき人です。今すぐ購入ボタンを押しましょう。・・・オススメ度:100

おわりに

次回の記事では、以前より僕が愛用しているBOSE SoundSport Free wireless headphonesとAirPods Proとの比較記事をお届けする予定です。
それではまた!

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